【原作】
山崎豊子の長編小説。
食道噴門癌の手術を得意とする、次期教授を狙う野心家の財前五郎と
患者を第一に考え、研究一筋で出世には無関心な里見脩二は、
考え方が全く対照的な同期の2人。
医局制度の問題点や医学界の腐敗を追求した作品。
白い巨塔 [山崎豊子]
※山崎豊子原作作品 その他作品
【キャスト比較表】
※医療技術の進歩に伴い、登場人物の死因や症状は作品ごとに異なっている。
(1966年映画)
1966年10月公開。主演の田宮二郎の代表作。
第40回キネマ旬報ベスト・テン第1位。
第21回芸術祭賞(文化庁主催)
田宮・小沢栄太郎・加藤嘉は、
1978年のドラマ版でも同じ役を演じている。
1966年映画「白い巨塔 修復版」
(1967年ドラマ)
テレビ朝日系で4~9月、全26回で放送。
主演 佐藤慶。
(1978年ドラマ)
1978年6月~1979年1月、フジテレビで全31回で放送。
映画で財前を演じた田宮が続編のドラマ化を要望した。
財前の遺書は田宮自らが書いたもの。
亡くなった財前が白い布を掛けられ運ばれるシーンも
田宮が自ら希望し演じている。
最期の財前の言葉は田宮のアドリブによるもの。
田宮は双極性障害を患っていた中での撮影だった。
1978年12月28日、田宮は猟銃自殺した。享年43歳。
放送は残り2話残っている状態だった。
皮肉にも田宮の死が注目を浴びることとなり、
第1話の18.6%から伸びていなかった視聴率が、
第30回26.3%、最終話31.4%だった。
原作と異なる部分はあるが、のちのドラマ3作と比べると、
最も原作に忠実な作品となっている。
1978年ドラマ「白い巨塔」
(1990年ドラマ)
1990年4月2日と3日、
2夜連続全2話でテレビ朝日系で放送。
主演 村上弘明。
(2003年ドラマ)
2003年10月~2004年3月、フジテレビで放送。
全21回(第一部全10回、第二部全11回)
主演 唐沢寿明。
最高視聴率は最終回の32.1%。平均視聴率23.9%。
特別版として、佐々木庸平担当医・柳原弘(伊藤英明)の
その後のエピソードを加えた総集編が放送された。
2003年ドラマ「白い巨塔」
(2019年ドラマ)
2019年5月22日~5夜連続でテレビ朝日系で放送。
テレビ朝日開局60周年記念スペシャルドラマ。
主演は岡田准一。最終夜の視聴率は、15.2%。
財前の専門が、腹腔鏡のスペシャリストに変更されている。
2019年ドラマ「白い巨塔」
(2007年韓国ドラマ)
財前五郎役 キム・ミョンミン。
里見修二役 イ・ソンギュン。
最高視聴率は、23.2%。平均視聴率は14.2%。
第43回百想芸術大賞で、
キム・ミョンミンが最優秀演技賞を受賞。
2007年韓国ドラマ「白い巨塔」